情報化社会に欠かせない「電波」
最近は、ベンチャービジネスを開始する人が増えています。
その中でも今回は、現在の情報化社会にぴったりとも言うべきベンチャービジネスを紹介したいと思います。
現在の情報化社会において、その情報を伝達するものとして大切なのが、「電波」です。
電波を情報機器に伝えるのには、大きく分けて有線と無線があります。
有線の場合は、確実に情報を伝えることができますが、線があるということで、配線がわずらわしいということがありますし、線の長さにも限界がありますので、線の長さが情報伝達の限界ともいえます。
一方、無線ですと、配線の煩わしさもありませんし、どこでも情報を受け取って、どこからでも情報を送ることができます。
しかし無線の場合ですと、情報が空を飛び交っているようなものなので、情報が漏れるというリスクがあります。
また、無線の場合には、無線LANに対応したパソコンが必要だったりします。
シートを使った通信技術
しかし、今回のベンチャービジネスで紹介されているのは、無線でも有線でもありません。
あえていえば、「シート」でしょうか、使い方はこのような感じです。
まず、ノートパソコンの下などに、このシートを敷きます。
色はグレーですがなんと、これだけでパソコンでインターネットができるというのです。
不思議ですが、確かにこれだけでインターネットができます。
とは言っても、厳密に言うと、これだけではインターネットはできません。
実は、その近くにはLANケーブルに接続された箱があります。
この箱はアクセスポイントで、箱のそこにはアンテナがあります。
そのアンテナから電波がでており、先ほどのシートがその電波を受け取っているということなのです。
シートに伝わった電波はシート表面に伝わり、パソコンがそれを感じ取って、パソコンに内蔵されている無線LANアンテナに届いて、通信をすることができます。
「二次元通信技術」のメリット
これは「二次元通信技術」とよばれるものですが、有線ですと配線が煩わしかったり設置も面倒だったりします。
無線の場合は情報漏えいの危険性もありますし、電波を膨大な量送り続けるため、結果として電力の消費拡大につながるのです。
このシートでしたら、こうした問題とは無縁です。
そもそもこの「二次元通信技術」は、ロボットの触覚センサー研究から生まれたものです。
ロボットに取り付けるセンサーに電力を供給して、さらに情報の通信もできるものとして開発されたのがはじまりです。
このシートですと、電波はそれほど遠くへ飛びませんので情報漏えいのリスクもほとんどありませんし、電波を近くに飛ばすだけでいいので電波の効率的な使用にもなります。
このシートは様々なものに応用できます。
例えば商品につけるタグです。
電波が遠くまで飛ばないということで、情報を読み取る端末の近くにあるタグの情報のみを読み取り、それ以外のタグの情報は読み取らないことで、タグの重複した読み取りを回避できます。
現在ではオフィス家具との組み合わせがメインですが、今後はそれ以外の分野にも使われそうです。